社員インタビュー
ルームキャスト(仲居)
日々の仕事の中で、
脈々と受け継がれていくおもてなしの心。
教わる立場から、教える立場へ。
自分の振る舞いに今以上の重みと責任を持って。
私は新卒で欽山に入社しました。もともと地元の大分県で観光系の専門学校に通っていまして、卒業生が多く欽山に就職していたこともあり安心してこちらに来ました。専門学校に入学したときはブライダルも考えていましたが、お客様とお顔を合わせておもてなしができる接客業には憧れや、やりがいがあると感じていましたので、その中で最大で2組6名様のお客様を、お迎えからお見送りまで丁寧におもてなしできる欽山のルームキャストの働き方にはとても魅力を感じました。
入社してすぐの頃は覚えることの多さに戸惑いました。知識を頭に入れながらその上でお客様におもてなししていくので、覚えるのが苦手な自分としては、当時はまったく余裕がなかったと思います。まもなく入社3年目を迎えますが、お客様をお部屋にご案内した後の館内のご説明であったり、日ごろの作業の流れであったり、細かいことまで含めると、覚えることは今でもたくさんあります。メモを取ったり、先輩に質問したりしながら、できる限り早く身につけられるように工夫しながら頑張っています。欽山は入社3年目以上の社員が、新卒入社の教育係を担当します。自分が卒業した専門学校から入社してきている後輩もすでにいますが、春からは自分が教えていく立場になるということで今から身の引き締まる思いです。
一日として同じ日がないルームキャストだからこそ感じる、仕事のやりがい。
ひとりのルームキャストは最大2組6名様のお客様を担当し、お客様お一人お一人様に真心をこめたおもてなしを徹底しています。その中で私たちは振る舞いや言葉遣いなど、お客様が何を好まれるかを見極め、また足腰の悪いお客様のサポートなど、高級旅館としてきめ細やかなサービスを提供しています。お出迎えから、お部屋へのご案内、お食事、お布団、そしてお見送りとお客様との時間が長いのでその中で緊張すること、大変なことも確かにありますが、その分お客様がお帰りになる際に「また来るよ」「ありがとうね」とお声をかけていただくときは、本当に嬉しいです。毎年お正月にいらっしゃる方、季節ごとに足を運んでくださる方など、以前に担当させていただいたお客様が来られる時期が近づいてくると「お変わりはないだろうか」「お元気にされているだろうか」といつも待ち遠しい気持ちになります。
ルームキャストは現在、20名ほどが在籍しています。忙しい時期は退職したスタッフもお手伝いに来てくれるので、お客様へのおもてなしが疎かになることはありません。大変な業界、大変なお仕事というイメージがある中で欽山はしっかりと休暇があること、また他の部署も含めスタッフ同士のコミュニケーションを密にしているので、全員がお客様の方を向いて仕事ができることもここで働く大きなメリットのひとつです。
サービスキャスト(フロント)
自分がしたいことではなく、今の自分にしか
できないことを考えるようになりました。
結婚、出産。生活環境の変化を経て『欽山』に職場復帰!
私は学生時代に欽山へアルバイトという形で入社しました。卒業後も勤務を続け、結婚を機に一度退職して家庭環境が落ち着いたタイミングで復職しました。欽山で働くきっかけになったのは、観光地や着物が好きで、舞妓さんもいいなと思った時期もあったので、今こういう環境で仕事ができるのは嬉しいです。
欽山はライフステージの変化に応じて、柔軟に働き方を変えることが可能です。育児が落ち着いてきたタイミングでの職場復帰や、ご家庭の事情でフルタイムが難しい場合も「短時間正社員制度」で勤続できます。私も結婚前は今のフロントではなく、ピアノバーで学生アルバイトとして働いていました。結婚後の復帰のきっかけを作ってくれたのもその時の部署の人ですが、「戻ってこない?」と連絡をいただいたときは子育てから少し手を離せる時期でもありましたし、家族が近くに住んでいるということもあったので、フロントのアルバイトで戻ってきて、今は正社員として働いています。復職後のアルバイトの時は夕方までの勤務で、時間帯的に自分が帰った後から忙しくなることもあり、どこかに「もう少し働きたい」という気持ちがありました。正社員を具体的に考えるようになったのはそのあたりからです。繁閑の差が激しい旅館業界の中で、欽山の正社員は週休2日で働けることもあり、体力的にも無理なく、家族との時間を確保できるということも決め手になりました。
お客様をお出迎えする「顔」に、女性ならではの華やかさを添えて。
フロントがお客様と直接お会いできるのは、原則チェックインとチェックアウトの時のみです。時間にすると5分もありません。その短い時間をいかに気持ちよく過ごしていただけるかということに全力を尽くしています。チェックイン、チェックアウト以外では、お客様がお出かけになる際に、周辺のお店や散歩コースをご案内させていただくことがあります。お戻りになられたお客様から「ありがとう」や「美味しかったよ」とお声をかけていただくと、やっぱり嬉しいものです。
欽山のフロントスタッフは、男女合わせて全員で8名が在籍しています。アルバイトには女性のフロントもいますが、社員は今のところ私ひとりが女性で、あとは男性のスタッフです。お客様のお荷物をお持ちする、またお体の不自由なお客様のサポートなど多少の力仕事もありますが、フロントはいつもまわりに誰かがいるのでそういう意味では安心して働けます。欽山では夜勤中心の「ナイトフロント」と日勤の「フロント」を分けて採用していますし、私自身がそうであるようにご家庭をお持ちでも働きやすい環境があるので、これからはフロントにも女性がもっと増えればなと思っています。女性にしかない華やかさを、欽山の玄関にもっと添えていきたいです。
調 理
高いレベルで料理と向き合うことができ、
新しいことにも積極的にチャレンジできる職場
旬の高級素材を扱うことができる、
高級料亭旅館ならではの仕事。
高校を卒業して料理の専門学校に入学し、卒業後に欽山へ入社しました。 最初は何も分からず不安でしたが、周りの先輩方が丁寧に色々と教えてくださりました。 その手厚いサポートのおかげで、すぐに仕事を覚えることができ、職場に馴染むこともできました。
新人調理師としての欽山の魅力は、就職してすぐに料理に携わる仕事ができるということだと思います。 ホールやトイレ掃除など、下積みの仕事があるものだと思っていましたが、そのようなことはなく、入社後早々に料理と向き合うことができる環境です。 しかも、高級食材に触れる機会が多く、冷凍ものや出来合いの食材も使用していないので、材料づくりから繊細な盛り付けまで、日本料理の全てを学ぶことができます。 また、欽山では厳選されたその日その日の良質な食材を仕入れており、新鮮さを大切にするため、お客様のお食事時間に合わせて調理を開始します。 さらに、瀬戸内の魚介や特選黒毛和牛、産地直送の旬の素材を一品一品で完結するのではなく、一献の流れとして愉しんでいただけるよう、全体のバランスに気を配っています。 その他にも様々なこだわりがあることを入社後に知り、お客様の感動につながる仕事に携われることに喜びを覚えると同時に、大きなやりがいや責任を感じました。
お客様に感動をお届けするため、いつも創意工夫を大切に。
日本料理の神髄に触れることができる環境で、学ぶことが多い日々ですが、もちろん息抜きも必要です。 欽山は週2日の休暇日が設定されているので、オンとオフの切り替えもでき、働きやすくて、とても恵まれています。 一人一部屋の快適な寮があるのも魅力で、自分だけの時間をつくることができる環境を嬉しく思いました。 また、初任給が調理師業界の中では高水準なので、プライベートもしっかり充実します。
欽山の料理は、季節感や彩りを意識した見た目の美しさも大きな特徴なので、外出時は四季折々の風景を見ることを大事にしています。 私は入社して「料理は伝統も大切なものの、新しいアイデアを柔軟に取り入れることも重要」ということを学びました。 欽山には、食事を一番の楽しみにお越しくださるお客様がたくさんおられますので、その方々に新鮮な喜びをお届けできるよう、休みの日もアイデアのヒントを探しています。 このように、高いレベルで料理と向き合うことができ、新しいことにも積極的にチャレンジできる職場は、私にとって最適な環境です。 新しい仲間と切磋琢磨できる日が来ることを楽しみにしています。
ディッシュキーパー
(パート・アルバイト)
短期アルバイトから入社して20年。
働きやすい環境が続けてこられた秘訣です。
きっかけは知り合いの方からのお誘い。
知れば知るほど奥深いディッシュキーパーという仕事。
前職は歯科助手や化粧品販売などをしていました。欽山に入社したのは、こちらに勤めていた知人からの紹介がきっかけです。「忙しいから、よければちょっと手伝って」という感じで声をかけていただきました。その時は短期の予定でしたし、自宅の近くにお住まいの顔見知りの方からの情報ということもあって、安心して欽山に来ました。
入社後から今まで「ディッシュキーパー」という業務に携わっています。具体的な仕事内容は、調理場が決定する夕食、朝食のメニューを指示にしたがってお客様がお召し上がりになる際の食器を選ぶ、小付と呼ばれるお醤油などの調味料を入れる器を用意する、またポン酢などの調味料の分量を調整する、といった一般的には仲居さんの仕事に含まれるような内容を担当しています。お客様によっては硬いものが食べづらいであったり、味のお好みもありますので、その点も配膳するルームキャストに明確に伝わるように、札を作ってお料理がスムーズに配膳できるよう準備をしています。用意する器は料理によってだけでなく、季節によっても変えますし、常連のお客様に対してもいらっしゃるたびに毎回違うものを用意しています。器はお客様のお口に触れるものですので、欠けや汚れなどがないように常に気をつけながら日々、取り組んでいます。
旅館業界の裏方の仕事は実に様々。風通しのいい職場環境、働きやすい時間帯も自分にピッタリでした。
入社した当時は何もわかりませんでしたので、調理場や同じ部署の仲間には迷惑もかけましたが、とにかくお客様にご迷惑をかけないようにと気をつけていました。ディッシュキーパーは直接お客様にお会いすることがなく、ご満足いただけたかはわかりませんが、普段の生活の中でなかなか目にすることのできない高級な器や、有名な焼き物などに実際に触れられる面白みがあります。勤続も20年ほどになりますので、今は落ち着いて、例えば外食に出かけたときなど出された器に目が行ったり、そうした料理以外の楽しみも広がってきました。
もともとは短期アルバイトのつもりで入社したので、正直ここまで長く勤めるとは当初は考えていませんでした。今、働き続けられた理由はなんだろうと振り返ってみると、仲間とのコミュニケーションが一番かなと思います。仕事ですので間違いを指摘されることは当然ありますが、ディッシュキーパーは少数精鋭の部署ということもあり、風通し良く働きやすい環境です。どんな仕事もそうですが、やってみないとわからないこともあるので、慣れるまでは大変なこともあると思います。その中で欽山のディッシュキーパーはコンスタントに仕事があり、勤務時間も中抜けもなく、10時~16時という日中の比較的動きやすい時間帯でのお仕事なので、腰を据えて働けるのもメリットのひとつだと思います。