2009.01.02
有馬温泉「入初式」レポ
江戸時代から続いているもので、
有馬温泉を発見された大己貴命・少彦名命と、
有馬温泉を再興された恩人である行基菩薩・仁西上人へ、
報恩と温泉の繁栄を祈念するためのこの儀式が
今年も古式豊かに行われました。
(※「神戸市地域無形民俗文化財」としても認定されています。)
儀式は神仏両式で厳粛に行われます。
写真の中の壇上
向かって右側が御神体(大己貴命・少彦名命)と神社の皆様、
向かって左側が行基・仁西像とお寺の皆様になります。
まずは神事から行われます。
初湯を献湯し、祝詞をあげて、玉串を奉納します。
次に、芸妓さんたち扮する湯女たちが、
太鼓の囃子で湯もみを行います。
湯加減もよくなったところで行基・仁西の御像の浴槽(?)へ
湯が注がれて仏事に移ります。
湯気もいい感じで、
ご両人様ともゆっくり初湯をお楽しみのようでした(笑)
神事・仏事が終わると、
芸妓さんたち扮する湯女により「入初式の歌」が歌われ、
浄米を若松で掃き寄せる六根清浄の祓行事で入初式は終了。
行列が御神体・御像とともに湯泉神社・温泉寺へ戻ってゆくのですが、
太閤通の観光案内所前あたりで「戻せ・返せ」という行事が。
これは行基・仁西両上人を慕い、
お二人のお帰りを惜しむ様を表したものと伝えられているそうで、
帰ろうとする輿に向かって湯女たちが「戻せ。返せ。」と呼びかけると
その都度輿が猛ダッシュで行ったり来たり。
担ぎ手の皆さんは大変なのだろうと思いますが、
観客的には見ごたえ十分!でした
練行列や入初式の見学は自由(無料)ですので
機会があれば有馬の新春を寿ぐこの行事を
是非見にいらしてください。