2008.06.26
夏椿が見頃です
お庭では、夏椿が咲くようになりました。
別名「沙羅」とも呼ばれるこの花は
毎年6月から7月にかけての梅雨の時期に花開き、
開いた花の姿のまま1日で落ちてしまいます。
そんな“無常”を感じさせる姿が
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
と平家物語の冒頭でも語られていますが…
実は!
お釈迦様が亡くなった時に近くにあったという沙羅双樹とは
全く別物のようです
どうも、この夏椿を沙羅双樹と間違えた僧がいたようで、
間違いのまま世に広まってしまい…
夏椿が「沙羅」と呼ばれるようになったのだとか。
しかしながら、その名の逸話はどうあれ、
可憐な白い花が1日で落ちてゆくその様子は
見る者に世の無常を感じさせます。
まだまだ蕾も多いので、音もなく静かに散る花に
しばしの無常を感じていただけることと思います。
Written by まつい@欽山