2017.09.05
欽山の仕事人たち ~ 若女将リポート Part 1 ~
皆様、こんにちは。若女将の小山暁子でございます。
これから欽山の裏方でいろいろと仕事をしてくれている
スタッフを何回かに分けて紹介させていただきます。
第1回目の本日は、当館のお庭や長屋門周りなどを、
いつも掃除してくれている庭師さんの仕事を、
皆様にご紹介させていただきます。
当館にある中庭は、平成6年のリニューアルオープンの際に、
私の父である当社の会長が設計しました。
父は、庭の設計士というわけではなく全くの素人ですが、
この中庭を寺院の石庭のような造形美のお庭ではなく、
お客様に、山の中にいる様な、
自然でホッとしていただけるお庭をと設計しました。
その為、その時期ごとに四季折々の花が咲くようにと、
雑木と竹を植えました。
その雑木に花が咲き,そして実が成り、その実を鳥や虫たちが食べ、
その種をまた土に還らせ、そして年月が経ち、
やがてその種がまた新たな芽を出すという、
未だ生まれないという未生が生まれてくるお庭を目指しました。
当館は今年で、創業88年目を迎え、
そしてリニューアルオープンから23年が経ちました。
そして、その年月が、ようやく父が目指した
未生のものを生み出し始めております。
以前はその場所にはなかった小さな苗木が、
あちらにもこちらに芽を出し始めております。
現在、そのお庭を、毎日毎日蒸しかえるような暑さの中でも、
凍えるような寒さの中でも、雨の日も、雪の日も、
厳しい日差しが降り注ぐ中でも、
来る日も来る日も、落ち葉を掃いて、水を撒き、
綺麗にお手入れをしてくれている庭師さんが全員で3名おります。
玄関の屋根の上にも溜まる落ち葉や、
掃いても掃いても散ってくる笹の葉を掃除する姿には、
仕事とは言えども本当に頭が下がります。
庭師さんの中には、当館の歴史と共に
年を重ねて高齢になっている人もおります。
これからも、身体には十分気を付けて、
当館と共に年を重ねていってもらいたいと思います。
Information by 若女将@欽山